それぞれの正義

FF14では、プレイキャラにさまざまな種族を選べる。

これは、ボク自身「人類の多様性」に対する表現だと考えていた。

同じ“人類”という枠組みのなかで、例えば「髪の色」や「肌の色」などの違いを、「他種族」という形で表現し、人類の最大の発明である「言語」を通じてその垣根を越えて協力し合う、そういう“世界観”を描いているのだと考えていた。

だが、それはゲームを進めていくうちに、この「種族の違い」は単に人間同士の「背の違い」や「体重の違い」程度のものなんだと思い改めるときがある。

帝国の脅威を排除し、ひと時の安らぎに歓喜するエオルゼア。しかし、その陰で新たな脅威が産声をあげる。蛮神リヴァイアサンである。

この“蛮神”とはなにかといえば、同じエオルゼアに生息するプレイヤーが選ぶことができない種族たちが顕現させる“神にも似た何か”その一柱である。

蛮神がひとたび顕現されれば、周囲のエーテルを喰らいつくすため、それをいちいち討伐しなくてはならないのであるが、では、なぜ彼らはそのようなものを顕現させるのか。

蛮神を顕現させる民族を“蛮族”と称する。面白いことに、彼らはボクらと同じ“言語”を操るのである。

同じ言語を使いながら、文化的・思想的に相いれないボクらと彼ら、それこそまさにボクとしては「外国人」に見えるのである。

さしずめ、彼らが顕現する蛮神は、現代で言うところの「宗教」や「核」にあたるのではないかとおもっており、それらを作り上げる、保有することに対する“想い”は、自国を強くしたいとの“願い”であり、それは、“蛮神”と根底は同じなのかなと感じている。

多少この星に対して害があったとしても、自民族の地位向上や強くありたい、どの種族からもより強力なアドバンテージを得たいと願うのは、少なからずわかる“気がする”。

その“願い”が発生する裏には、おそらく貧困やら他種族から虐げられた過去などもあるのであろう。

だが、その“願い”を「いやいや、この惑星の意思だからw」と刈り取っていくのはいささか無慈悲であり、強引でもあり、なんら解決には至っていないような気もする。

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リヴァイアサン討伐後、そのことについて、彼らは言及する。

今回のリヴァイアサン顕現の主なる理由は、サハギン族が「産卵地」を得るために、彼らが生きていくために必要な、その“願い”の現われがリヴァイアサンであった。

ヤ・シュトラは言う。「生き残るために、殺しあう……。生きることが正義というなら、すべての民に正義がある。ならば、いったい誰が悪だというのかしらね。」

メルウィブ提督は応える。「これを主我と言われれば、それまでかもしれん。……だが、今はそれが正義と信じるしかない。」

そのことについては、ボク自身も同意である。戦争に正義も悪もない。だが、同時に「その思想はわからなくもないけれど、こっちに押し付けるなよ」と感じてしまうのである。

それはおそらく、「エオルゼアに対する愛着」の部分がないからかもしれない。例えば「エオルゼアに愛する家族がいる」「命を賭してでも守りたい人がいる」といった部分や出自が描かれていないから、「ボク自身、そんなにエオルゼアに執着しないのだけれども」となるのかなと思っている。

そもそも、中立の立場である「暁の血盟」の思想が、3国に偏りすぎているのではないかと思ってしまうところもある。それは広義で中立ではなく、蛮神問題を手掛けるのであれば、各種族にも寄り添い、その不満を拾うことも重要なのではないかと思ってしまう。

ふたりの会話を聞いていたユウギリが言う。「人は、自分の行いに意味を持たねば、生きていくことはできない」

メルウィブ提督が決意を新たにする。「今やエオルゼアは『混沌の渦動』……その中心だ。だからこそ人は、荒れ狂う波間の中で航路を拓くために争う。……例え、その行いが他者の正義とぶつかったとしても、な。」

その心意気やよしと思うのだけれども、その戦いの最前線に立ち、「光の戦士」だと持ち上げられながらも、「Yes」や「No」すらもゲーム上で言えない一兵卒のボクとしては、やっぱり「押し付けんなよ」と思ってしまう。

「おもしろいことに、各蛮族は同じ言語を使用する」ことは前述した。人類最大の発明はその“言語”であり、ボクたちはその“言語”を使用して意思疎通ができる。

同じ言語を持つ者同士なのだから、お互いの正義がぶつかったときに、「光の戦士」という決戦兵器を使った力を行使するだけではなくて、“話し合い”や相互理解、交渉という手段や解決策もあり、その努力をすべきではないかと考えてしまうのである。

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なぜ、蛮族は同じ言語を使っているのか。同じ言語を使いながらも平和的解決を一切しないこの国はどうなっているのか。

そんなコトを考えながら、ボクは戦争ゲームでキルを重ねていく夜長を過ごすのである。

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Author: helio Shinryuサーバーで、ララフェル召喚士として、がんばると決めた! 「FF14 BLOG ANTENNA」の運営もがんばっちょりまっする!